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ユーノスロードスター(NA)のレストア記録

17万kmオーバーの限定車が来た

NAロードスターのサイドミラー破損

サイドミラーがポキッと折れた・・・

ひょんなことから、NA8C Rリミテッドという内装の赤い限定車が来ました。25年前の車です。動きはするものの、とても普通に乗れる状態ではなく、普通ならスクラップかな・・・、と思うような車両です。

しかし今となっては貴重NAロードスター、せっかくの縁なので、寿命を延ばして現役復帰させてあげるため、直してみることにしました。

NAロードスター、サイドミラーが動かない(折れた)時の対処法

ボディのサビが多くないのと、エンジン、トランスミッション等の機関は一応マトモっぽいこと、エアコンも普通に動いていることで、修理コストの上限が想像できることは安心ポイントです。

マツダが行っているレストアプログラムはボディだけで250万円、足回りやインテリアなど全部やると500万円だそうですが、もちろんそこまでのコストはかけられません。できるだけお金をかけず、今最低限必要なところだけに絞って、エコノミーなレストアを実施してみます。レストアというと外装からやりがちですが、外装は二の次、走る部分を中心に進め、見た目があまりにもひどい部分については手を入れる、という方針で進めます。

足回りが鳴く

ギシギシです。乗り降りするだけで、「ギギー」と大きな音が。
交差点を曲がるときや、発進する時など、動くたびに大音量がするので、通行人に注目されてちょっと恥ずかしいです。

ショックの交換

ロードスターショックアブソーバー

バンプラバーもずるむけ

ショックアブソーバーを外して分解したところ、アッパーマウントも目玉ブッシュもほぼ死亡状態

ショックアブソーバーを外して分解したところ、アッパーマウントも目玉ブッシュもほぼ死亡状態

4輪を個別にジャッキアップすると、右フロントを上げ下げするときに「ギー」と鳴くので、問題箇所はどうやらここのよう。ショックアブソーバーのバンプラバーも崩壊しているし、アッパーマウント含め一式を交換してみることに。

純正はビルシュタインですが、4本で10万円くらいするので、当時の設計性能を考えた費用対効果から、KYBのNew SRを使うことにしました。安くてそこそこのショックですが、だいぶ良くはなるでしょう。

結果、全く鳴かなくなりました。これで何となく普通に運転ができる気がします。

異音はなくなっても、乗り心地が悪い・・・

ロードスターサスペンションブッシュ

新品ブッシュたち

晴れて恥ずかしいほどの異音はなくなったのですが、走っているとちょっとした段差などでガタガタします。古いから仕方ないとも思いつつ、こういうのはゴムを交換すると良くなったりするので、サスペンションアームブッシュの交換をやってみることにしました。

NAロードスター(NBも)は前後のサスペンションがダブルウィッシュボーンで、フロントアッパーアームが4点、フロントロアアームが4点、リアアッパーアームが6点、リアロアアームが8点と、計22点のブッシュが使われています。これらを気合いで交換していきます。

ゆっくりやったので4日くらい使ってしまいました。

ギアプーラーとの格闘

ブッシュは全てギアプーラーで抜き差ししていきます。3本爪のものが安定するので、主にそれを使って作業をしました。Webで見るとみなさん苦労しているようですが、以下を守ればそれほど力もいらず、スムーズに作業できます。

  • 安定するギアプーラーを使う(3本爪推奨、引っかかる部分の形状が安定するものが良い)
  • センターがずれにくいようなボルトを使うか、加工する
  • まともなソケットレンチを使う

新しいブッシュを差し込むときは、整備書のとおり石けん水を使いましょう。私は泡ハンドソープを使っています。この方が全体的に潤滑度を保てるのでおすすめです。間違ってもグリスを使ってはいけません。入れるのが辛い、という人は、泡ハンドソープを使ってみて下さい。スポッと入ることでしょう。

快適さの復活!

交換後試し乗りしましたが、地味ながらもこれほど感激する仕事もめずらしい、というほど、とても快適に変身しました。もちろん新車のNDには及びませんが、当時の新車NAはこれくらいだったでしょう。
足回りを復元するだけで、新しい車に買い換えたような気分で運転できます。これはやらないと絶対に損ですね。